森の迷い路

こちらは、高/永/ひ/な/こ先生の「恋/す/る/暴/君」を勝手に熱く語るブログです。
くだらない妄想や感想を書いております。不快な表現などありましたらすみません・・・・・
大人の女性のみの閲覧お願いします。
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むっちーうっちークリスマスその1★〜恋する暴君クリスマスパーティ2016〜

こんばんは、もみじです。


長らく更新しておりませんです。

最近、歩いてて車にあたりまして
むっちーうっちーで病院通いでした。
ひたすら安静にと寝てました。
ようやく首も動いてきました。
腰はまだまだ痛いです。

そんな寝たろうもみじが
がんばって書きましたクリスマスアンソロです。
ちっとクリスマスっぽくないですが、そこはご容赦を。

長いので前編、後編にわけております。
 

 

 

 

 

 

 

 

 


「幸せのカタチ」 〜恋する暴君クリスマスパーティ2016〜  前編




銀色の毛並みが眩しくて思わず目を細めた。
だが、目を瞑ってしまうのは勿体なくて出来なかった。
それくらい、彼は俺にとって魅力的だった。
まさに、運命の出会いであった。

「今日も素敵だなぁ」

あの小高い丘の上は彼の見回り場所の一つであり、一日の決められた時間に立っている事が多い。
背中に太陽の光が当たり、キラキラと毛の一本一本が輝いているようだった。
彼は、このあたりの狼の群れを率いるボスであった。
時に群れの狼を叱咤し、仲間が危機に陥った時は全力で立ち向かう。
つがいの狼には見えなかったので、まだ独り身なのだろう。
俺は食事を探す合間に彼の姿を探す。
彼から見えない位置にこっそりと佇み、丘の上のその姿を見つける。
そして彼が踵を返して別の場所に移動するまでその姿を見届けることが
日課になってしまった。
俺は彼を「オオカミ」とは呼ばず、「オオカミさん」と呼んでいる。
俺はオオカミさんとは種族が違っている。
自分が狼であったならば、迷わず彼の群れに入れてもらいに行っただろう。
だが種族の違う俺は、ひっそりとオオカミさんを眺めるしかできなかった。
間近でその姿を見てみたい。声を交わしてみたい。
だが、それは俺には無理だった。

白い毛並みに長い耳、彼よりも数倍も小さい動物。
それが俺の種族であるからだ。
「うさぎ」と呼ばれている我らが種族は、もっぱら彼らの捕食対象である。
今まで何度か身の危険を感じることはあったが天性の感と、このあたりの
地理を知り尽くしているおかげで、幸いえさにはまだなっていなかった。
他のうさぎ達は、彼らを警戒して少し離れた場所に移動してしまった。
だが、俺だけは自慢の脚力を生かして、えさを取りがてらこうやってオオカミ
さんの姿を見にこの小川のほとりにやってきている。

とある仲間からは「うさぎの敵である狼に興味があるなんて」と奇異な目を
向けられた。
「目を覚ませ。お前はうさぎだろう?どうやったって一緒にいる事はできないのだから」と憐みをこめて俺に説教をする奴もいた。

俺だって自分の立場はわきまえている。
種族を超えた愛なんて・・・不可能だ。
今「愛」なんて大層な言葉を使ったが、自分自身、オオカミさんの事を
「愛している」かどうかはわかっていない。
ただ、オオカミさんの姿を追ってしまう。
オオカミさんの姿が見れない日は何かあったのだろうかと胸がちくちく痛む。
そしてオオカミさんの姿を見ると心から幸せな気持ちになってくる。
この気持ちは「愛」というものなのだろうか?
誰かこの感情の正しい名称を教えてはくれないだろうか?

俺を心配する仲間達に向かってこう言う。
自分がうさぎとわかっているから、オオカミさんとどうこうなりたいわけではないのだと。

そう仲間に何度も言ってきた。
まるで自分の心に言い聞かせるようにして・・・





ある日、いつものように小川のほとりの草むらからオオカミさんを見ていた。
今日も綺麗な尻尾を風に揺らし、耳をぴんと立てて周囲を警戒している。
「凛々しい」という言葉がぴったりとくる。
そんなオオカミさんを見ていたら、ふと同じ視線をオオカミさんに注ぐ動物を発見した。

小川の魚をバシャバシャと取っているクマであった。
このクマは、体格の割に性格は温厚で必要以上の殺生はしない。
小鳥達とも仲が良いようで、時折楽し気に話す姿を何度か目撃した。
そのクマの目が俺は気になった。
俺と同じようにオオカミさんを見つめる目・・・そしてすぐに悟った。
『ああ、こいつもオオカミさんが好きなのだな』と。

俺はうさぎ、そいつはクマ。
なぜオオカミさんは異種の動物に好かれるのだろうかと考えてしまう。
でも、俺たち異種族の動物にさえ好かれるのならば、きっと群れの中では彼とつがいになりたいと狙っているメスの狼も多いはずだ。
だが、彼の気高い雰囲気は、周りさえも拒絶するような壁を作っている。
それが魅力的でもあり、そんなオオカミさんに俺達は惹かれてしまうのだろうか。
クマは俺の存在には気づいていない。
ただ、いつも嬉しそうにオオカミさんの姿を見つめ、やがてオオカミさんの姿が
見えなくなると暗い影を落としてねぐらへと帰ってしまう。

そんなクマに『お前はクマだろう?狼なんて無理だ』と心の中で呟く俺がいた。
そうしてそんな風に思う自分の姿が小川の水面に映った時『じゃあ、俺は
何なんだ?』と、その水面の中の小さな生き物に問いかける。
水面に映る小さな生き物は悲しそうな目をしたままだった。
そして、俺もまた無言で暗くなった森へと歩いていくのだった。





オオカミさんが小川のあたりで倒れているという情報を聞いた。
どうやら別の狼とボス争いをしたらしい。
俺の心臓は、この小さな体から飛び出そうなほどにドキドキした。
オオカミさんが怪我をした・・・どれくらいの傷なのだろう。
動けないほどなのだから相当酷いのではないか。
俺は精一杯、足を動かして走った。
ただ、オオカミさんの無事を確認したくて。

俺が駆けつけた時には、オオカミさんの姿は見当たらなかった。
仲間の誰かが群れに連れて行ったのか・・・それとも・・・
俺はふと心に沸き起こった黒い不安を慌てて振り払った。
『オオカミさんが死ぬはずはない。だってあんなに綺麗で強いのだから』

でも・・・俺は知っている。
この世界はあまりに残酷で容赦がないものだと。
オオカミさんもただの動物だ。
動物は簡単に命を落とす。
それが当然の世界。

仲間は、天敵の狼がいなくなったと喜ぶだろう。
オオカミさんが「生きる」という確固とした保証はどこにもないのだから。

俺は小川のほとり、見回り場所の岩の上やオオカミさんのお気に入りの場所を見て回った。
とても危険ではあったが、オオカミさんの群れの近くまで行った。
しかし結局収穫はなくて、とぼとぼと重い足取りのまま歩き続けた。





クマがオオカミさんを助けたらしい

それを知ったのは、クマと話していた小鳥達の会話を盗み聞きしたからだ。
クマが狼の食べ物は何だと小鳥達に質問したらしく、小鳥達は不思議に
思ってこっそり見に行ったらしい。
すると、クマのねぐらに傷ついたオオカミさんが横たわっていたそうだ。
「死んでいた」ではなく「傷ついた」という言葉が嬉しくて俺は涙が出そうだった。

『そうか、あのクマがオオカミさんを助けたのか・・・』

別のクマであったならばオオカミさんを食料にしないかと気が気ではなかったが、俺はあのクマがオオカミさんを見つめるその瞳を知っている。
だから大丈夫だ、と無条件で信頼することができた。
俺もオオカミさんの様子を少しでいいから見に行きたかったが、クマがオオカミさんのえさを取るためにうさぎを狩っていて、不用意には近づけなかった。





久しぶりに見たオオカミさんはすっかり元気になっていた。
俺はクマに心から感謝した。
俺が本当は看病したかったが、俺ではオオカミさんの栄養になるくらいしか
出来ない。
それでも構わないと言いたいところだが、そこはやっぱり生きてオオカミさんを
見ていたい。
そして出来ればお話をしてみたい。
そんな事は、夢の中でも無理だろうけどなぁ。





オオカミさんが群れの仲間と、クマの住処に何度も足を運んで大量の木の実や魚を運んでいた。
すっかり寒くなり、自分の毛と同じ色の白い雪が積もり始めた頃だ。
季節は冬だ。クマはもう冬眠している時期なのに・・・と思った時、ここ一か月くらいずっとクマはオオカミさんの看病につきっきりだった事を思い出した。
クマが冬ごもりの準備をする時間はなかったはず・・・そうならばクマのために
オオカミさんが冬眠の為のえさを運んであげているのか?
本当にオオカミさんは律儀だなぁ。
俺は改めてオオカミさんに惚れ直した。





オオカミさんが群れに戻ってきてとても嬉しかった。
いつもの場所で見回りをしているオオカミさんの姿。
俺は、その様子を木の枝の上でしばらくじっと眺めていた。
うさぎは木に登れないと言われるが、いくつも枝が生い茂っているこの木ならばなんとか登ることができるのだ。
おまけに木の根元から真上を見ないと俺がいるのはわからない。
最近は、うさぎを狙って狼は勿論、クマも目を光らせているので、おいそれと
地上を歩いていては生き残れない。
そんな危険地帯に足を踏み入れるうさぎはおらず、「お前は死にたいのか?」と仲間に笑われてしまった。
俺だって自分の命を軽く思っているわけではない。
だからこうやって、安全対策のために木を上るという技術を身につけたのだ。
オオカミさんの姿を見るようになると同時に、クマの姿も一緒に目撃するようになった。
しかもクマは他の狼達とも楽しそうに歓談をしていた。
なるほど、「ボスの命の恩人」なのだからその対応も伺える。
羨ましいと心底思ってしまう。
だが同時に、よかったなぁと温かく見守ってしまう。
オオカミさんもクマには心を許しているようだ。
オオカミさんは群れのボスとして、群れを率いる責任感と厳しさがいつもそこにはあった。
だから、群れの仲間ではないクマと話す時は、きっとその緊張が緩むのだろう。



続く→幸せのカタチ 後編へ


 

 

 

 

 

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苦情なんて有る訳ないじゃないえすか〜!もうもう素敵なお話でした!最初、あれ?森永君がウサギさんなのって思ったのですが、ウサギさん目線のお話だったんですね〜。確かに森の中ではオオカミさんにバリバリ食べられてましたからね、ウサギさん(;^_^A。おまけにクマさんからオオカミさんへの口移しなんかもあったりして。ウサギさんの恋は叶うはずもないのですけど、それでも思い続けるウサギさんが愛おしいですね。
| 綾 | 2016/12/26 5:39 PM |
>綾様

コメントありがとうございます。
おおおおおお、嬉しいです((´∀`))
私のこの変な文章に共感してくださる方がいらっしゃった。
100人に1人くらいしか理解してもらえぬかと思ってました。

もしも好きな相手が自分の敵であり捕食者だったら?
オオカミさんはクマさんに「食べられる」と思い、おびえてました。
そんな逆の立場のうさぎさんのお話を書いてみました♪
まさに「骨まで愛して」ってお話になってしまいましたが
結果、クマさん応援話になってしまいました。

クマさんとオオカミさんを客観的に見れる第三者で
しかもクマさんの気持ちがわかる生き物・・・で気が付けばウサギです。
いやはや、意外とあらすじを追っていたら長くなってしまって
ラストまでなかなかたどり着けずにおりました。
ちょうど腰痛と事故のときに重なり、編集担当の某様には
とてもご迷惑をかけてしまいました(ーー;)
本当に申し訳なかったです。

自分の書きたいものを書けたので悔いはないです☆
ただ、この番外編や、クリスマスの話も書きたかったのですが
10分同じ姿勢だと腰の痛アラームが鳴り始めるもので・・・

ぐだぐだブログ継続中ですがのんびりやっていきます(#^.^#)

ありがとうございました!!!
| もみじ | 2016/12/29 9:35 PM |









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